空き家「予防」へサポート 大野の社団法人

空き家「予防」へサポート 大野の社団法人

大野市の一般社団法人が空き家の「予防」に重点を置いた取り組みを進めている。空き家になってからの処分では手遅れになる可能性があるとし、所有者が元気な時から住まいの将来を考えるセミナーや相談会を実施。担当者は「大切な資産を次世代の負担にしないようサポートしていきたい」と意気込む。(行田航)

取り組むのは「おおの空き家解決町衆の会」。市内で建設業と不動産業を営む横田憲一さん(43)が中心となり、2020年10月に発足した。仕事を通じて空き家問題に関心があった横田さんは、年々増加する空き家は行政だけでは対応できないと感じ、同会を作ったという。

メンバーは建築士や司法書士、建築業者など住宅の専門家ら約30人。勉強会を開いて知見を深める一方、市の空き家に関する協議会や相談会に参加するなどしてきた。

しかし、活動を続ける中、空き家となった段階で処分を考えると、老朽化が進んで解体費が高騰して処分が難しくなり、管理が行き届かなくなるという悪循環を目の当たりにしてきた。

横田さんは「売却するなら日頃の管理が大事で、解体するのも費用の準備がいる。どんな選択にも事前の備えが欠かせないが、一般には認知されていなかった」と話す。

市の25年度の実態調査では、市内の空き家件数は775件で前回(21年度)から19件減少した。しかし、今後の人口減少などを加味した市の推計では、45年には数千件規模になる可能性がある。

そのため、空き家の「発生」を未然に防ぐ活動を本格化。8月に空き家の管理の仕方や、登記情報の整理、解体費用の相談など、「予防」に重点を置いたセミナーと相談会を開催し、2日間で延べ60人が訪れた。

また7~8月には、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングにも挑戦して活動費を集めた。目標額50万円を達成したことを受け、啓発用の動画を制作している。11月23日にもセミナーを開催する予定だ。

横田さんは「地方で空き家は多くの人が関わる問題。『転ばぬ先の 杖 』として、当事者意識を持てる呼びかけをしていきたい」としている。

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