小倉昭和館オールナイト 7年ぶり復活 片桐はいりさん「もぎり」も

小倉昭和館オールナイト 7年ぶり復活 片桐はいりさん「もぎり」も

2022年8月に北九州市小倉北区の 旦過 市場一帯で起きた火災で焼失し、23年12月に再建した老舗映画館「小倉昭和館」(約130席)が、県内で珍しいオールナイト上映を約7年ぶりに復活させた。ゲストとして来館した俳優の片桐はいりさん(63)は「映画界の希望の光になる」と語った。

「朝まで、ごゆっくり、お楽しみください」

今月12日夕、チケット売り場。片桐さんは、100人近い来館者一人ひとりの入場券をもぎり、声をかけていた。

この日は夕方から翌朝にかけて、片桐さん主演のショートムービー「もぎりさん」を始め、そば職人と中国人青年の絆を描いた「コンプリシティ/優しい共犯」、ミュージカルの大ヒット映画「ラ・ラ・ランド」など多彩な5作品を上映。幕あいには、北九州市出身のシンガー・ソングライター冨永裕輔さん(42)らの音楽ライブや体を伸ばす時間も設けた。

筑紫野市から訪れた40歳代の女性は「オールナイトは全国的に少なく、昭和館の雰囲気がとても好き」と話した。

1939年(昭和14年)開館の小倉昭和館は2014年から年1回ペースで、オールナイト上映を行ってきた。ゲストに俳優の秋吉久美子さんや北九州ゆかりのリリー・フランキーさんらを迎え、焼失で途絶える前の19年11月のゲストが片桐さんだった。

その縁で今回招かれた片桐さんは、舞台あいさつも行った。各地で映画館の閉鎖が相次ぐ中、「劇場が焼け落ちてから、立ち直るのは奇跡に近い」と小倉昭和館の奮闘をたたえた。同館の魅力にも触れ、「色んな人が集まる中で同じ時間を過ごす体験ができる。昭和館では私語が多いのも面白い」とユーモラスに語った。

オールナイト上映は地域や映画ファンらに感謝を込め、俳優の小林聡美さんも招いた「第2回小倉昭和館映画祭」の一環で開催した。3代目館主の樋口智巳さん(66)は「皆さんに支えていただいているおかげです。オールナイトなどを通して、これからも劇場の雰囲気を楽しんでもらいたい」と感謝した。

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