官民ファンド「地域経済活性化支援機構」(REVIC)は25日、朝倉市の朝倉医師会病院を運営する「朝倉医師会」と、朝倉健生病院を運営する「医王会」に対し、私的整理にあたる再生支援を行うと発表した。両法人とも過大な借入金を抱え、経営が悪化していた。体制縮小などリストラはせず、診療も維持した上で、一体運営による経営安定化を目指すという。
いずれも市内の中核病院で、医師会病院は病床数224、医師数約35人で地域唯一の緩和ケア病棟を持つ。健生病院は病床数150、医師数約25人で地域最大の透析センターがある。ただ、看護師不足による病床休止や他地域への患者流出で経営が悪化し、両法人ともメインバンクの福岡銀行と連名で支援を要請した。
支援計画では、病床数や医師、看護師ら従業員の規模や、介護など病院以外の事業も維持するとしている。両法人は残した上で、経営人材を派遣して機能を再編し、5年以内の経営再建を目指す。
まずは1年以内をめどに、入院病棟の再編で役割分担を進める。医師会病院は重症患者の受け入れなど急性期医療を強化し、健生病院はリハビリなど回復期の医療を主に担う。病院間で患者の紹介も行う。また、両病院で診療科の多くが重複しているため、外来体制の効率化も今後検討する。
人口減少などで地方の病院の経営環境は悪化しており、REVICによる医療機関への支援は32件目。今回は二つの病院の機能再編を伴う初の事例という。
福岡市で記者会見したREVICの島田雄介執行役員は「必要な医療体制を残すための再編で、全国のモデルケースにしたい」と述べた。