藤原から平城へ 瓦に見る継承 奈良で特別展

藤原から平城へ 瓦に見る継承 奈良で特別展

「飛鳥・藤原の宮都」の世界遺産登録を記念し、平城京と飛鳥・藤原地域とのつながりを紹介する特別展「平城遷都―『飛鳥・藤原の宮都』から平城へ―」が、奈良市の平城宮いざない館で開かれている。会場では平城宮跡から出土した瓦など約60点を通じて、同宮跡などで構成される世界遺産「古都奈良の文化財」と、「飛鳥・藤原」との深い関係が浮かび上がる。(吉田清均)

平城京は710年、元明天皇によって藤原宮から移された。碁盤の目状に区画された街並みが、日本で初めて条坊道路を備えた藤原京の設計思想を受け継いでいることなど、二つの都には共通の部分がある。

展示のメインとなる瓦もその一つだ。遷都に伴い、藤原宮で使われた瓦などの資材を再利用して造営工事が行われたことがわかっている。

平城宮の朱雀門や宮殿の周囲を巡る大垣などがあった場所からは、藤原宮で使われていた軒瓦が数多く出土している。奈良文化財研究所展示公開活用研究室の小田裕樹室長は、「造営を早めるための合理的な判断だったのではないか」と分析している。

一方で、平城宮の中心施設である第一次大極殿は藤原宮の大極殿が移築されたものだが、軒瓦のデザインは異なるという。黒色にいぶした色味が特徴的な第一次大極殿の瓦は、中国を統一した唐の長安城のものを模倣したと考えられる。小田室長は「飛鳥・藤原で培われた伝統を役立てたうえで、新しい都を作ろうとしたということが、展示から伝われば」と語った。

観覧無料。11月29日までで、同9日は休館。午前9時~午後5時(入館は午後4時半まで)。内容に関する問い合わせは奈文研(0742・30・6753)。

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