格差なしキッズの夢舞台

格差なしキッズの夢舞台

ケニアの女性環境活動家ワンガリ・マータイさんの生涯を描いた市民参加型ミュージカル「地球讃歌MOTTAINAI2026」が27日、大阪市阿倍野区の近鉄アート館で上演される。障害の有無や経済的な背景にかかわらず「みんなが輝く舞台」を目指し、出演者には、無償で歌やダンスのレッスンを受けてきた子どもたち15人が名を連ねる。プロのアーティストとともに観衆の前に立ち、かけがえのない自然の大切さや格差のない社会の実現を訴える。(渋谷聖都子)

2004年にノーベル平和賞を受賞したマータイさん(2011年、71歳で死去)は、植樹を通じて女性に社会参加を呼びかける「グリーンベルト運動」を推進したほか、「もったいない」という日本語を世界に広めたことでも知られる。

その精神と行動力を次代に受け継ぎたいと、音楽を通じて社会課題の解決に取り組む一般社団法人「WAGO」(大阪市淀川区)のシンガーTAEKO GLORYさんがミュージカルを企画。ひとり親家庭や障害など様々な背景を持つ子どもを含む3~12歳の「MOTTAINAI KIDS」15人が、クラウドファンディングで募った資金などで、今春から歌やダンスの稽古を続けてきた。

マータイさんが少女期に出会ったという南米の民話「ハチドリのひとしずく」を紹介しながら、波乱に満ちた生涯を描くストーリー。客席と一体となった合唱やパフォーマンスで、「ひとしずくは大河となり、やがて世界を潤す」との壮大なメッセージを伝えていく。

舞台初挑戦で、マータイさんの少女期役に 抜擢 された大阪市立茨田北小4年松村響さん(10)は、日本人の母と米国人の父を持つ。母・美鶴さんは、響さんを妊娠中にパートナーだったダンサーの父を米国に残して帰国し、現在は2人で暮らしている。

「将来の夢は女優」という響さんは「歌もダンスもお稽古が楽しい。みんなに笑顔を届けられるように頑張りたい」と張り切っており、美鶴さんは「経済的にも厳しい中、素晴らしいチャンスをもらえて感謝している。この経験を生かし、新しい世界への一歩を踏み出してくれたら」と見守っている。

マータイさん役はTAEKOさんが務めるほか、元宝塚歌劇団の未央一さん、舞踊家の實川ふうさんらが出演。タレントの彦摩呂さんがストーリーテラーとして特別出演する。

TAEKOさんは「一人ひとりが自分のできることを行動に移していく『勇気』の大切さに気づいてもらえれば」と話している。

ミュージカル「地球讃歌MOTTAINAI2026」は昼公演が正午から、夜公演が午後4時から。チケットの問い合わせは、実行委員会(090・8538・5253)へ。

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