下野市は24日、2027年度の予算編成の査定業務に人工知能(AI)を導入すると発表した。市によると、県内自治体では初の取り組みという。予算編成の初期段階で客観性の高い査定を効率的に行い、職員の負担を軽減して、質の高い予算作りにつなげることを目指す。
市はこれまで、予算編成の前段階として財政担当の職員が各部局の予算要求を集約、整理し、財源や補助事業、決算分析などの膨大な資料を整理した上で査定してきた。
新たに導入するシステムには、総合計画や予算編成方針、財政計画、過去の予算や決算などを学習したAIが搭載され、予算要求のデータと照らし合わせて事業の必要性や予算額、財源などを客観的に査定する。結果を踏まえて要求を承認するかや、職員によるヒアリングを行うかなどは、財政担当の職員が判断する。同市総務部は「AIが資料の整理や確認に要する時間を減らし、金額の妥当性や市民に必要かどうかの政策適合性も客観的に評価してくれる。職員はより質の高い予算編成作業に注力できる」とする。
今回のシステムは、同市を含む全国23自治体で設立した「全国市区町村電子自治体共同運営協議会」(幹事・滋賀県日野町)が発注し、共同調達した。単独で導入すると約3000万円の費用がかかるが、共同調達で1自治体約800万円で済んだという。
市は予算査定を行う10月末からシステムを稼働させる。坂村哲也市長は「コンサルタント会社に委託してきた各種計画の策定など、AIの活用をさらに進めていきたい」と話している。