吉野川市は、旧川島町が姉妹町として交流し、平成の大合併に伴って提携を解消した北海道仁木町との交流を再開する。市によると、合併で途絶えた姉妹都市提携を再開するのは珍しいといい、来月26日に原井敬市長らが仁木町を訪問し、新たに協定を結ぶ。(大島渉)
仁木町は北海道小樽市近郊に位置し、生産量道内一のサクランボなど果樹栽培で知られる。吉野川市によると、明治初期、旧川島町などから移住した約360人が開拓に力を尽くしたとされる縁で、両町は1974年5月に「姉妹町」の提携を結んだ。町職員や商工関係者、小中学生らが相互訪問するなどしていたが、2004年の市発足に伴い提携は解消された。
再開のきっかけは24年。仁木町の町制60周年事業で小学生たちがルーツを学ぶために吉野川市を訪問して交流復活の機運が高まり、原井市長が佐藤聖一郎町長と電話でやりとりして合意した。
両市町が対等なパートナーとして、未来に向かって新たな交流や価値を作りだしたいという思いを込めた「共創パートナーシップ協定」を新たに締結する。
今年度は、総務省が本格運用を目指す「ふるさと住民登録制度」の共同宣言を予定。居住地以外の地域とのつながりをアプリなどを使って可視化する仕組みで、原井市長と佐藤町長が「第1号」となり、住民に相互登録を呼びかける。27年度は、仁木町とともに北海道での観光物産PRイベントを計画する。
このほか、観光資源の相互PRや児童生徒・市民の交流、市特産のスイートコーンや梅干しなどの販路拡大にも努め、交流人口や関係人口の増加や地域活性化を目指す。
仁木町議会の議場で行われる協定の締結式では、「市旗」と「町旗」の交換も行う予定。
原井市長は「両市町の再出発に感慨深い思い。市の魅力を道産子のみなさまに大いに発信したい」と意気込む。仁木町の担当者は「関係人口や交流人口を増やし、徳島の皆さんにも特産品の果樹を味わってもらいたい」と期待している。