折れたバットが捕手の頭部を直撃! 脳しんとうを甘く見てはいけない…捕手や球審を守るために防具も進化したが | ヨミドクター(読売新聞)

折れたバットが捕手の頭部を直撃! 脳しんとうを甘く見てはいけない…捕手や球審を守るために防具も進化したが | ヨミドクター(読売新聞)

プロ野球もいよいよシーズン終盤を迎えています。そんな中、先日の試合中、折れたバットが捕手の頭部を直撃する場面がありました。打者がスイングした際に折れたバットが頭部に当たり、捕手はその場に倒れ込みました。その後は自力でベンチに戻ることができましたが、翌日、脳しんとうのため選手登録を外れています。「大丈夫」と思っても、再び衝撃を受けると命にかかわることがあるのです。

野球では、投球や打球だけでなく、折れたり、打者の手から離れたりしたバットが高速で飛んでくることがあります。特に捕手や球審は打者のすぐ後ろに位置するため、ファウルボールだけでなく、バットそのものが頭部や顔面に当たる危険にもさらされています。ここで重要なのが、ヘルメットを着けていれば脳しんとうを完全に防げるわけではない、ということです。

ヘルメットは衝撃を吸収・分散し、頭がい骨骨折や頭部への直接的なダメージを減らすために非常に重要です。一方、脳しんとうは頭部に強い力が加わり、脳が頭がい骨の中で急激に揺さぶられることによって起こります。ヘルメットは衝撃を弱めることはできても、脳に伝わる加速度を完全になくすことはできません。

そのため、頭を打った後に「傷がない」「意識がある」「自分で歩ける」から大丈夫とは限りません。頭痛、めまい、吐き気、ぼんやりする、反応が遅い、記憶があいまいになる、光や音を不快に感じるといった症状が、時間がたってから表れることもあります。

スポーツの現場では、こうした症状が疑われた場合、その日の競技に戻さないことが原則です。本人が「大丈夫」「まだプレーできる」と話していても、それだけで復帰を判断してはいけません。脳しんとうが疑われる状態で再び頭部に衝撃を受けることを避けるためにも、医学的な評価が重要になります。

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